中性脂肪 血液検査と結果

中性脂肪 健康診断で行う血液検査

中性脂肪は、別名トリアシルグリセロールと呼ばれている脂質の1つです。中性脂肪は、健康診断で一般的に行われる血液検査の項目で、肥満の度合いを把握する指標としても使われます。また、中性脂肪は、肉や魚さらに食用油に含まれる脂質であり、食生活の影響を反映しやすく肉類や揚げ物などの食事が多い人は高くなる傾向があります。その為、中性脂肪が高い方は、動脈硬化になるリスクが高くなり、長期間放置する事で虚血性心疾患脳卒中などを発症する可能性が高くなります。また、肥満傾向な事があるため糖尿病などの生活習慣病にも注意する必要があります。

中性脂肪は、3つの脂肪酸とグリセロールが結合した構造で中性です。食品化学的な話ですが、中性脂肪に結合している3つの脂肪酸によって性質が異なり、バターやラードなど動物性脂肪では、飽和脂肪酸が多く含まれ常温では凝固する性質があります。一方、不飽和脂肪酸が多く含まれる植物油脂は、常温の状態では液状で存在しています。ヒトは、脂質を含む食品を食べると満足感を得られます。これは、脂質を摂取した時に脳からセロトニンという成分が分泌され、幸福感を得る事がわかっています。脳の主成分は脂質であり深く関係していると思われます。その為、ついつい油脂類の多い食品を食べてしまいます。食品などで摂取した油脂は、小腸で吸収され中性脂肪として血中を移動し、筋肉や心臓のエネルギー源として利用されています。しかし、過剰に摂取した分は、肝臓や皮下脂肪として蓄積されます。また、中性脂肪は、肝臓で合成もされます。脂質は、余分な栄養素のイメージが強いですが、ホルモンの原料や細胞膜の材料として、生命を維持させるうえで大切なエネルギー源です。生活習慣病の原因は、中性脂肪の過剰摂取によって起こる可能性が高くなります。血液中の中性脂肪の値が150mg/dl以上になると「高トリグリセライド血症」とされ、メタボリックシンドロームの診断基準にも盛りこまれています。厚生労働省では、日本人の脂質エネルギー比率(摂取エネルギーに占める脂肪の割合)は戦後、急激に上昇し、これに伴って肥満も増加してきたことから、「健康日本21」では20代~40代成人の脂質エネルギー比率を25%以下にする目標を掲げています。


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中性脂肪の検査目的

中性脂肪(トリグリセライド)が多いと皮下脂肪を蓄積

血液中に含まれる中性脂肪の量を測定する事で脂質異常症(高脂血症)であるか調べる事ができます。近年、動物性脂質を多く摂取をする欧米型の食生活により、過剰に摂取した中性脂肪が体内に蓄積される傾向があります。その為、体内で過剰となった脂肪が血中の中性脂肪の値を高め、肝臓など様々な臓器に蓄積します。この様な状態が長く続くと動脈硬化性疾患(狭心症心筋梗塞脳卒中など)などを発症リスクが高めると言われています。中性脂肪は、脂肪酸エステル(トリアシルグリセロール)とも言われています。血液中の中性脂肪は、水の中に溶け込める様に各種リポ蛋白のコアに組み込まれた形で運ばれます。リポ蛋白はカイロミクロン(CM)、超低比重リポ蛋白(VLDL)、中間比重リポ蛋白(IDL)、低比重リポ蛋白(LDL)、高比重リポ蛋白(HDL)に分類されます。カイロミクロン(CM)と超低比重リポ蛋白(VLDL)は中性脂肪に多く含みます。カイロミクロン(CM)は外因性(食事由来)中性脂肪を、VLDLは内因性(肝合成)中性脂肪を輸送します。カイロミクロン(CM)、超低比重リポ蛋白(VLDL)中の中性脂肪は、リポ蛋白リパーゼ(LPL)により脂肪酸とグリセロールに水解されます。超低比重リポ蛋白(VLDL)は中間比重リポ蛋白(IDL)を経て、肝性TGリパーゼ(HTGL)により異化代謝されLDLとなります。中性脂肪は各種の原発性・続発性高脂血症で異常値を示し、その測定が病態の診断や治療に重要な役割をします。

中性脂肪の基準値

生化学血液検査項目 基準値(参考値)
生化学血液検査名称 略称 数値 単位
中性脂肪 TG 30~149 mg/dL

日本人間ドック学会における中性脂肪の判定基準は「中性脂肪が150~249mg/dl:要経過観察 250mg/d以上 :精密検査または治療が必要」だとしています。中性脂肪が高いのは、脂質異常症(高脂血症)です。中年以降の男性でこの脂質が高い脂質異常症と病気と診断される人の4割は、中性脂肪の異常高値によるもので大部分は肥満の兆候がみられます。中性脂肪だけでなく総コレステロール値も高い場合は、動脈硬化症、糖尿病、甲状腺機能低下症、クッシング症候群などが疑われます。中性脂肪が1000mg/dl以上の場合は、急性膵炎を起こしやすいので治療が必要です。中性脂肪が低値の場合は、肝臓病、アジソン病、甲状腺機能亢進症などが疑われます。脂質異常症(高脂血症)専用ページ

中性脂肪異常値と病気

検査結果 考えられる原因と疾患の名称
基準値より高値 尿毒症、ネフローゼ症候群、グリコーゲン蓄積症、Zieve症候群、Weber-Christian病、Cushing症候群、下垂体機能低下症、家族性高リポ蛋白血症(Ⅰ,Ⅱb,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ型)、甲状腺機能低下症、痛風、動脈硬化症、マクログロブリン血症、脳血栓症、末端肥大症、薬剤投与(サイアザイド・経口避妊薬)、膵炎(急性膵炎慢性膵炎)、糖尿病
基準値より低値 Addison病、悪液質、βリポ蛋白欠損症、ヘパリン投与、心不全、下垂体機能低下症、肝硬変、吸収不全症、急性黄色肝萎縮症、急性中毒性脂肪肝、甲状腺機能亢進症、重症肝実質障害
【備考】 中性脂肪の血液検査は食事によって変化

中性脂肪の基準値30~149mg/dlですが、測定する時間によっても変動が大きいため、中性脂肪検査は早朝空腹時に行ないます。トリグリセライド (中性脂肪)値は、食後30分ぐらいから上昇し始め、4~6時間後に最も高くなります。

【関連項目】 
総コレステロールHDLコレステロールLDLコレステロール中性脂肪

中性脂肪検査結果

中性脂肪が高値を示す人の大半は、肥満や食べすぎ、運動不足、飲酒によるものです。血液中の中性脂肪の値が高い状態が続きますと、心筋梗塞、脳血管障害など、動脈硬化症の病気の原因になりますので、中性脂肪を家庭でコントロールすることが大切です。飲酒している人は、禁酒もしくはお酒の量を減らす節酒します。肥満や運動不足の人は、運動する習慣をつけ、炭水化物や脂肪の多い食事を控えるなどといった努力で、たいてい改善できます。正しい食事療法を行なうだけでも中性脂肪を約30%も減らすことができますので、ライフスタイルを見直しましょう。

治療を放置すると

健康診断などで「中性脂肪が高い」と言われることがありますが、これは血液中の中性脂肪が多い状態を意味します。中性脂肪が多いと、動脈硬化を進めてしまうことが問題です。動脈硬化は、心臓から送り出された血液を運ぶ動脈が硬くなる疾患です。血管の内側の壁にコレステロールがたまって血管の内腔が狭くなり、同時に血管が硬くもろくなることで、血栓ができたり、血管が破れやすくなったりします。動脈硬化は、進行しても自覚症状はありませんが、日本人の死亡原因の上位を占める、心筋梗塞や脳梗塞などの原因となります。

動脈硬化の関係

過剰に中性脂肪を摂取をする事で、動脈硬化などの疾患のリスクが高くなる点について説明をいたします。食生活の欧米化などにより、動物性食品の摂取量が増加をし、同時に中性脂肪の摂取も増加しております。過剰に摂取した中性脂肪は、体内の臓器や組織に蓄積をし、血液の中にも多量の中性脂肪が浮遊する状態になります。この様な状況が長く続く事により動脈硬化のリスクが高くなると言われております。脂質異常症の状態が続くと善玉コレステロール(HDLコレステロール)が減少をし、血管内で回収できなかったコレステロールが増加し、血管の内壁にたまります。そして、悪性度が高まった超悪玉コレステロール(小型LDL [sdLDL])が増殖します。超悪玉コレステロールはである小型LDL、は血管壁に入り込みやすく酸化されやすいため、動脈硬化を強力に進める。この様な状態が続きますと血液の粘度が高まり、血管が詰まりやすく、血管壁に無理な力が加わって、血管が破れやすくなります。当然、年々と血管はもろくなり、弱った部分から炎症が発生します。血管内で発生した炎症は、白血球の仲間のマクロファージと呼ばれる細胞がコレステロールを取り込んで、プラーク(動脈硬化巣)を形成する。中性脂肪はこの炎症反応を強める血管の内側を増殖する事により血液の流れを悪くしていきます。

動脈硬化性疾患診療ガイドライン2007年

脂質異常症の診断基準(血清脂質値:空腹時採血) 治療方針の原則は以下の通り

  • 高LDL-コレステロール血症:LDL-コレステロール≧140mg/dl
  • 低HDL-コレステロール血症:HDL-コレステロール<40mg/dl
  • 高トリグリセリド血症:トリグリセリド≧150mg/dl
  • 高コレステロール血症:総コレステロール≧220mg/dl
 一次予防 LDL-C以外の危険因子  LDL-C  HDL-C  TG
まず生活習慣の改善を行った後、薬物治療の 適応を考慮する    Ⅰ(低リスク群) 0  <160  ≧40  <150
 Ⅱ(中リスク群) 1~2 <140  ≧40  <150
 Ⅲ(高リスク群) 3以上  <120  ≧40  <150
 二次予防 LDL-C以外の危険因子  LDL-C  HDL-C  TG
 生活習慣の改善とともに薬物治療を考慮する  冠動脈疾患の既往  <100 ≧40   <150
【備考】
脂質管理と同時に他の危険因子(喫煙、高血圧や糖尿病の治療など)を是正する必要がある。LDL-C値以外のリスクは、加齢(男性≧45歳、女性≧55歳)、高血圧、糖尿病(耐糖能異常を含む)、喫煙、冠動脈疾患の家族歴、低HDL-C血症(<40mg/dl)
 ・糖尿病、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症の合併はカテゴリーⅢとする。
 ・家族性高コレステロール血症については別に考慮する。

中性脂肪が高い原因は「運度不足・食べすぎ・飲みすぎ」

中性脂肪が基準値より高くなる方の多くは「食べすぎ・飲みすぎ」などの食生活に原因があると思われます。私たち人間の脳は、大部分が脂質で出来ております。脳にとって脂質は、大事な栄養素の1つである為、油脂類を摂取すると脳から快楽物質が分泌され満足感を感じることができます。その為、私たち人間は、油脂類の多い動物性食品や植物油を好み、気づかないうちに大量に摂取してしまいます。食品などに含まれる油脂類は、小腸から吸収されます。そして、血液を循環しながら消費されない過剰な中性脂肪は、皮下脂肪や肝臓に蓄積されます。これが肥満の原因です。また、アルコールを多く飲まれる方も注意が必要です。アルコールは、糖ですが過剰に摂取すると消費されず脂質に変化します。特にアルコールを摂取しながら油脂類の多いおつまみを食べると中性脂肪の合成を促進してしまうのです。

また、肥満になると運動不足になりやすく、さらに肥満の度合いが加速する傾向があります。当然、皮下脂肪が増えると体重が増し体の動きが悪くなります。その為、体を動かすのが億劫となり、運動不足になりやすいです。さらに体重が増大すると腰や膝に負担がかかり関節が痛くなり運動不足に拍車がかかります。今の体重を維持するのに必要な量を食べてしまい、同時に油脂類が多く含まれたものを食べる傾向があります。この様な悪循環により体重が増える原因になります。また、ある年齢を超えると体の代謝は低下しますので、今までと変わらない食事をしても同じ量を食べると徐々に肥満体験になりやすいです。その為、日々の体重はシッカリ測定して健康管理に心がけましょう。体重が徐々に増える傾向ならば、消費するエネルギーより摂取したエネルギーが多いです。その時には、まず脂質の多い食品を減らし、次に糖質(炭水化物)の多い食品を減らす様にしましょう。過剰に摂取した脂質や糖質が体内で年少されず残ると中性脂肪に変わります。食べすぎには注意しましょう。 

その他の健康診断の検査一覧

血液検査項目 血液検査結果からわかること
肥満度 肥満度(BMI)とは、体重と身長の関係から算出される、ヒトの肥満度を表す体格指数です。
血圧 脳卒中心筋梗塞などの原因となる高血圧、低血圧などを判定。測定値は、日によって、また時間によって変動するので、何回か測ることが必要。 





中性脂肪 総コレステロールが高いと動脈硬化の原因となり、心筋梗塞脳梗塞などの病気を誘発する。脂質(油・脂)を多くとりがちな食生活の欧米化の影響で、高い人が増加しています
HDLコレステロール 血管内に付着する脂肪分を取り除き、動脈効果を防ぐことから「善玉コレステロール」と言われています。低いと心筋梗塞心筋梗塞などの病気を誘発してしまいます。 
LDLコレステロール 比重の低いリポ蛋白コレステロール。いわゆる悪玉のコレステロール。
中性脂肪 体内の脂肪の主な成分でエネルギーとして利用され、余った分は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられます。肥満、食べ過ぎ、飲みすぎで上昇し、動脈硬化脂肪肝の原因になります。 



赤血球数 血液中の赤血球数を調べ、低いと貧血が疑われます。生理出血の増加や、鉄分が不足している場合も低くなることがあります。
ヘモグロビン 赤血球の成分のひとつで、主に血液中の酸素を運搬する役割を果しています。
ヘマトクリット 血液中の赤血球の容積の割合(%)を表し、低い場合は貧血の疑いがあります。
白血球数 白血球は、外部から進入した病原体を攻撃する細胞で、高いと感染症や白血病がんなどが疑われます。外傷がある場合や喫煙、ストレス、風邪などでも上昇します。


尿

尿たんぱく 尿中に排泄されるたんぱくを調べ、腎臓病などの判定に用います。激しい運動の後、過労状態のとき、発熱時などに高くなることもあります。
尿潜血 尿中に血液が出ていないか調べます。陽性の場合、腎臓病や尿路系の炎症が疑われます。
血液 クレアチニン 筋肉内の物質からつくられ、尿から排泄されるクレアチニンの量を測り、腎臓の排泄能力をチェックします。高い場合、腎機能障害や腎不全が疑われます。
痛風
検査
尿酸 尿酸は、細胞の核の成分であるプリン体が分解してできた老廃物です。代謝異常により濃度が高くなると、一部が結晶化し、それが関節にたまると痛風になります。 




ZTT 血清に試薬を加えると混濁する反応を利用して、血液の濁りぐあいを測定します。濁りが強いと数値は高くなり、慢性肝炎肝硬変が疑われます。
血清酵素 GOT GOTとGPTはともに肝臓に多く含まれるアミノ酸を作る酵素で、肝細胞が破壊されると血液中に漏れ、数値は高くなります。肝炎脂肪肝肝臓がんなど、主に肝臓病を発見する手ががりとなります。 
GPT
γーGTP アルコールに敏感に反応し、アルコール性肝障害を調べる指標となっています。  
ALP 肝臓、骨、小腸大腸腎臓など多くの臓器に含まれている酵素で、臓器に障害があると血液中に流れ出ます。主に胆道の病気を調べる指標となります。
総たんぱく 清中のたんぱく質の総量。高い場合は、慢性肝炎肝硬変など、低い場合は、栄養不良や重い肝臓病が疑われます。
総ビリルビン ヘモグロビンから作られる色素で、胆汁の成分になっています。黄疸になると体が黄色くなるのはビリルビン色素が増加するためです。

尿
尿糖 尿の中に糖が出ているかを調べ、糖尿病を見つける指標のひとつとされています。陽性の場合は、糖尿病や膵炎甲状腺の機能障害などの疑いがあります。
空腹時血糖 空腹時の血液中のブドウ糖の数値(血糖値)を調べ、糖尿病をチェックします。糖尿病の疑いがある場合は、ブドウ糖付加試験を行います。 
HbA1c 血糖検査では、血液を採取したときの値しかわかりませんが、HbA1cは120日以上血液中にあるため、長時間にわたる血糖の状態を調べることができます。糖尿病の確定診断の指標に用いられたりします。
便潜血反応 大腸や肛門からの出血に反応し、陽性の場合、大腸のがんやポリープが疑われます。

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