CA54/61(CA546)腫瘍マーカー血液検査は、主に卵巣癌で(特にムチン性腺癌)上昇する血中腫瘍マーカーです。

CA54/61(CA546)|腫瘍マーカー(がん血液検査)

血中CA54/61CA546)は卵巣癌に高い陽性率を示す腫瘍マーカーであります。なかでも粘液性嚢胞腺癌では早期から高値となる。現在卵巣癌のマーカーとして繁用されているCA125は、粘液性嚢胞腺癌でしばしば低値を示す。また粘液性嚢胞腺癌で有用とされているCA19-9CEAも陽性率は高いとは言えない。粘液性腫瘍は漿液性腫瘍と並んで卵巣腫瘍の中ではもっとも頻度の高いもので、粘液性腫瘍の診断に有効な腫瘍マーカーの開発が期待されていた。このCA546は肺癌由来培養細胞を免疫原として作成された2種のモノクローナル抗体により認識される抗原で、卵巣癌患者血中に高濃度に検出されることが確認されている糖蛋白質の母核糖鎖関連抗原である。CA546の特徴は粘液性嚢胞腺癌で極めて高い陽性率を示すことである。また良性疾患における偽陽性率がCA125やCA19-9に比べてはるかに低く、癌特異性が高いと言える。また、健常女性における年代別では若年者でやや高値傾向が認められるが、問題となる程の差はなく、さらに月経周期にも大きな変動は認められない。CA546は病期の進行とともに陽性率が上昇し、高値を示す症例が増加することが明らかにされている。しかも[I]期での陽性率も高いため、早期の粘液性嚢胞腺癌での早期補助的診断にも有用と考えられる。

CA54/61(CA546)の基準値

血液検査項目 基準値(参考値)
血液検査名称 略称 数値 単位
carbohydrate antigen 54/61 CA546 35.0以下 U/mL

CA54/61(CA546)検査の目的

CA54/61(CA546)腫瘍マーカー血液検査は、主に卵巣癌で(特にムチン性腺癌)上昇する血中腫瘍マーカーです。

CA54/61(CA546)で何を調べている

CA54/61(CA546)は肺癌由来培養細胞を免疫原として作成された2種のモノクローナル抗体により認識される抗原で、卵巣癌患者血中に高濃度に検出されることが確認されている糖蛋白質の母核糖鎖関連抗原である。CA54/61(CA546)の特徴は粘液性嚢胞腺癌で極めて高い陽性率を示すことである。また良性疾患における偽陽性率がCA125やCA19-9に比べてはるかに低く、癌特異性が高いと言える。また、健常女性における年代別では若年者でやや高値傾向が認められるが、問題となる程の差はなく、さらに月経周期にも大きな変動は認められない。CA54/61(CA546)は病期の進行とともに陽性率が上昇し、高値を示す症例が増加することが明らかにされている。しかも[I]期での陽性率も高いため、早期の粘液性嚢胞腺癌での早期補助的診断にも有用と考えられる。

CA54/61(CA546)でわかる病気

CA54/61(CA546)検査結果が適正範囲より大きく乖離している場合には疾患の可能性がありますので、値が乖離した原因を診療機関で医師の診察を受けるようにしてください。

検査結果 考えられる原因と疾患の名称
基準値より高値 卵巣癌(特にムチン性腺癌)、子宮頚癌、胃癌、胆道癌、膵癌 など
基準値より低値
【備考】

卵巣癌特に粘液性能嚢腺癌の補助的診断、治療効果の判定および転移、再発の予知などCA54/61の測定は有用とされます。

【関連項目】
CA602CA125シアリルTn抗原(STN)CA72-4癌関連ガラクトース転移酵素(GAT)