カテコールアミン(CA)は、褐色細胞腫の腫瘍マーカーとして活用されます。

カテコールアミン3分画(CA)|腫瘍マーカー

ヒト絨毛性ゴナドトロピンは、受胎の直後から胎児の栄養膜合胞体層(胎盤の一部)で作られる。その役割は卵巣にある黄体の分解を防いで、ヒトの妊娠に重要であるプロゲステロンの産生を保たせる。hCGの別の働きに、例えば母児免疫寛容へ影響していると考えられている。早期の妊娠検査はhCGの検出や測定によるものである。hCGは237のアミノ酸からなる36.7kDaの糖タンパク質であり、また、黄体形成ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)と同一のαサブユニットと独自のβサブユニットからなるヘテロダイマーである。

カテコールアミン3分画(CA)の基準値

血液検査項目 基準値(参考値)
血液検査名称 略称 数値 単位
 catecholamine
CA アドレナリン
0.17以下 
ノルアドレナリン0.15~0.57 
ドーパミン
0.03以下
ng/ml

カテコールアミン3分画(CA)検査の目的

カテコールアミン(CA)腫瘍マーカー血液検査は、カテコールアミンというホルモン物質が昇圧作用を持つホルモンである。褐色細胞腫で高値。ストレスの影響や日内変動が大きいため尿中濃度測定も有用。

カテコールアミン3分画(CA)で何を調べている

カテコールアミン(CA)は、主に褐色細胞腫の腫瘍マーカーとして診断に用いられます。褐色細胞腫以外の目的として神経芽細胞腫に用いられます。褐色細胞腫とは、カテコールアミンを分泌するホルモン産生腫瘍で、30~50歳代の副腎髄質に好発し、発作性或い持続性的に高血圧症を引き起こします。褐色細胞腫により異常分泌されたカテコールアミンの影響により頭痛、動悸、全身倦怠感、意識障害、不眠などの臨床症状を引き起こします。

カテコールアミン3分画(CA)でわかる病気

カテコールアミン(CA) 腫瘍マーカー血液検査結果が適正範囲より大きく乖離している場合には疾患の可能性がありますので、値が乖離した原因を診療機関で医師の診察を受けるようにしてください。

検査結果 考えられる原因と疾患の名称
基準値より高値 褐色細胞腫、交感神経芽細胞腫、うっ血性心不全、腎不全、本態性高血圧
基準値より低値 家族性自律神経失調症、起立性低血圧
【備考】

小児にみられる交感神経芽細胞腫ではバニリルマンデル酸(VMA)、ホモバニール酸(HVA)の測定が有用です。

【関連項目】
バニルマンデル酸(VMA) 《定量》、メタネフリン2分画、ホモバニリン酸(HVA) 〈尿〉、ドーパミン・総、3-メトキシ-4-ハイドロキシフェニルエチレングリコール(MHPG) 〈血漿〉、3-メトキシ-4-ハイドロキシフェニルエチレングリコール(MHPG) 〈髄液〉、3-メトキシ-4-ハイドロキシフェニルエチレングリコール(MHPG) 〈尿〉