貧血の症状

貧血の症状と原因や治療方法を説明

私たちは、酸素が無ければ生きる事ができません。空気中の酸素を呼吸によって肺に取り込み、ガス交換によって肺から血液に入り全身に酸素が供給されます。しかし、様々な原因によって酸素が十分に細胞に供給できず様々な症状が現われることを貧血と言います。日本では、約1000万人の患者さんがいると言われる国民病の1つです。貧血の主な症状は、頭痛、耳鳴り、目まい・立ちくらみ、肩こり、疲れやすい、動悸・息切れ、寒気、食欲がない、顔色が悪いなどがあります。また、十分な酸素が全身に供給できない為に脈拍や血圧が上がり心臓や肺に負担がかかるので、健康な状態よりも疲れやすくなります。貧血の症状は、徐々に症状が現われる為、気づかない人もいます。貧血の症状が軽度の場合には、大きな問題はありませんが、重度の場合は酸素の供給不足による臓器が機能不全に陥り、死亡するケースもありますので早めに原因を調べ治療することをお勧めします。 

体内の鉄分が減少した状態を貧血という

全身に酸素が供給できない原因として考えられるのは、血液中の酸素を運搬する機能が低下していることが考えられます。肺に取り込まれた酸素は、毛細血管から赤血球にあるタンパク質と鉄分が結合したヘモグロビンに結合して全身に送り届けられます。しかし、様々な原因によって赤血球の酸素運搬能力が低下することで、細胞は酸欠状態となり様々な症状が現われます。鉄分の摂取不足が原因の場合は、鉄分が多い食品を摂取することが症状の改善が期待されます。しかし、鉄分が多く含まれる食品は、レバーなど独特の臭いがあり苦手な方も多いです。その様な方は、医師と相談して鉄剤の服用をお勧めします。しかし、大量の鉄分摂取は、肝機能障害など様々な障害がある為、用量や用法には十分に注意しましょう。

日本人の多くがなる鉄欠乏性貧血

国民栄養調査の報告内容を見ても女性の鉄分摂取量が少ないことがわかります。女性は、約28日周期で月経(生理)があり失血と同時に鉄分を失う為に食事から鉄分を補う必要があります。食事で摂取された鉄分は、肝臓で蓄積され赤血球を作る時に供給されます。しかし、肝臓に蓄積している鉄分を全て使い切ると新たにヘモグロビンを作る事ができず酸素の輸送能力も低下することで貧血の症状が現われます。原因は、生理などの失血により失う鉄分よりも食事などによる摂取量が少ない事で起きますので鉄分の多い食事を摂取する事で貧血の症状が期待できます。

貧血の症状は、頭痛、眩暈(まめい)、疲れやすいなど

貧血の症状は、酸欠による「だるさ」「眩暈(めまい)」が有名ですが、様々の臓器に影響が現われます。他にも 疲れやすい、 体が重たい(だるい)、眩暈(めまい)、 動悸や息切れ、眠気、吐き気、胃痛、頭痛、肩こり、頭が重い、顔色が悪くなるなどの症状があります。 食事や嗜好の変化も現われ、食べ物が飲み込みづらくなる、口の端が切れる、舌の表面がツルツルになる、 煎餅など硬いものを大量に食べたくなる、酸味がしみることがあります。 肌・髪・爪に関する変化もあります。爪がスプーン状になる、爪が割れやすい、 枝毛・抜け毛が増える、肌がカサカサしたりもします。貧血の症状は、酸素を多く必要とする器官(組織)に顕著に現われやすいです。生理による失血による鉄分喪失と食事からの鉄分補給のバランスが保たれてない事が多く女性に多いのも特徴です。特に思春期の女性は、痩せへの願望も強く無理なダイエットをしたり、偏食傾向があり貧血になりやすいく注意が必要です。貧血の予防は、鉄分を多く含む食品を摂取する事が重要です。また、鉄分を効率よく消化、吸収する為に食べ方を工夫する事も重要です。

ユックリ全身に貧血の症状が現れる

体内の鉄分が緩やかに鉄分が減少することで貧血の症状もユックリ現れることが多いです。体内の鉄分が減少することで酸素の運搬能力が低下し酸欠状態になることで様々な症状があらわれます。私たちの体は、急激に鉄分が欠乏することで酸欠にならない様に体内に鉄分を蓄積しています。この事を貯蔵鉄といいますが、貯蔵鉄の多くは、肝臓に蓄積され血液中の鉄分が減少すると肝臓から鉄分を放出し、血液中の鉄分を正常にしようとします。この様な事を繰り返し行い、肝臓の鉄分も枯渇すると徐々に貧血の症状が現れる為、、気づかない事が多いです。

血液検査で貧血を調べる

病院で簡単に貧血を検査する事ができます。採血し血液検査する事で、赤血球数ヘモグロビン(Hb)ヘマトクリット(Ht)(赤血球容積率)に異常が無いか調べます。貧血の基準値は、概ね男性でヘモグロビン濃度13.0 g/dl、女性で12.0(あるいは11.5) g/dl程度とされいます。貧血の原因を詳しく調べる為に ヘモグロビン濃度・ヘマトクリット値・赤血球恒数(平均赤血球容積(MCV)平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC))などを参考にします。

更に詳しく貧血を説明(クリックで詳しく説明するページへ移動)

貧血の症状

貧血の症状は、 疲れやすい、 体が重たい(だるい)、眩暈(めまい)、 動悸や息切れ、眠気、吐き気、胃痛、頭痛、肩こりがある、頭が重い、顔色が悪くなるなどの症状があります。貧血の症状に心当たりがある人は、健康診断などで行う血液検査の赤血球やヘモグロビンを確認しましょう。このサイトでも簡単な質問を答えることで貧血をチェックをすることができます。

どんな人がなるの?

日本人の女性に多く起きる貧血は、ヘモグロビンに含まれる鉄分が不足する事で酸素輸送能力が低下して起きる為です。これは、生理による失血により毎月女性は鉄分を失いますが、食事からの鉄分の補給が十分でない事から貧血の症状が現われます。特に思春期の女性は、無理なダイエットや偏食のある方が貧血になりやすい傾向があります。また、妊娠期においても赤ちゃんの発育に伴う鉄分の需要が多くなり貧血が発生しやすくなります。

貧血の治療方法

貧血の原因によって治療方法も異なります。まず、病院に行き医師の診察を受ける様にしましょう。多くの場合は、鉄分をしっかり補給する事で貧血の症状は改善されます。しかし、貧血の症状が改善されない場合には、原因となる疾患がある可能性が高いので精密検査を受ける様にしましょう。

貧血と赤血球(ヘモグロビン)の関係

全身に酸素を運搬する赤血球にはヘモグロビンという赤色色素が含まれています。このヘモグロビンが酸素の受け渡しという重要な役割を果たしているのです。また、ヘモグロビンは、鉄を含むヘムという赤い色素と、グロビンというタンパク質からできている複合タンパク質です。ヘムは鉄と結合している事により、酸素と結合し運搬する事ができるのです。

生理による鉄欠乏性貧血

初潮(生理)をむかえた女性は、失血と同時に鉄分も同時に失います。鉄分は体内合成する事ができないため、食事から摂取する必要があります。しかし、鉄分を多く含む食品には、レバー、カツオなど生臭い食品が多く、若い女性は敬遠しがちな食品であるため摂取不足となり貧血の症状が現われます。

妊娠後期に起こりやすい貧血

妊娠中の方は、血液中の鉄分が少なくなることで貧血の症状が現われます。めまいや動悸、息切れ、疲労感といったものです。このような貧血の症状が現れても妊娠中だから仕方ないと軽視される方がいらっしゃいますが、貧血の症状が進行すると様々な問題が出てきますので、妊娠期におけるシッカリ治療が重要となります。

管理栄養士が貧血予防の食事をアドバイス

貧血の食事はバランスよくとることが大切です。鉄分だけ取ればよいのではなく、ビタミンやその他の栄養素をバランスよくをとることが大切です。偏った食事やインスタント食品、また食事を抜いたりすることは鉄分の不足だけでなく、さまざまな栄養素の欠乏となりかねません。忙しい、ダイエットなどでバランスの良い食事をとれない時はサプリメントなどで貧血を予防しましょう。

鉄欠乏性貧血について

体内で必要としている鉄分が欠乏しており、必要としている鉄分を十分に確保できてない事とにより起きる貧血です。原因は、生理や怪我などにより失血時に鉄分を失い不足した鉄分を食事などから供給できてない為です。欠乏した鉄分を補給する事で貧血の症状が改善されます。日本人の女性がなりやすい貧血です。

再生不良性貧血について

骨髄において血球産生能が低下しているため、赤血球、白血球、血小板系統のすべてが低下する汎血球減少症する貧血です。日本では年間に10万人あたり15人程度発生する疾患で、男女差はありませんが中高年に多い傾向があります。

溶血性貧血について

赤血球の異常によって起きる貧血です。血球細胞の1つでもある赤血球の寿命は、120日であるが、寿命まで保てないで崩壊するために貧血の症状が起きます。原因は、先天的に球状赤血球や楕円赤血球をつくるもの、また先天的に赤血球酵素の欠乏した場合があります。後天的に赤血球抗体ができた場合、血液毒が作用した場合、心臓とか血管に異常のある場合、異常血色素症、やけどなどがあります。

悪性貧血について

ビタミンB12、葉酸の欠乏によっておこる貧血です。ビタミンB12は動物性食品中に含まれ、胃液中の内因子と結合してから回腸で吸収され、トランスコバラミンと結合して体内を運ばれ、葉酸と協力して体細胞の分裂成熟、神経組織の代謝に必須のものです。胃液中の内因子が欠乏したり、胃を全部切除したり、あるいは妊娠などで消費が増加した場合、または腸内細菌によって摂取され尽くしたりすると貧血の症状が現われます。

腎性貧血について

腎臓の障害によって起きる貧血です。腎臓は、血液に関わる重要な働きをしている臓器であり、赤血球を産生を促進させ、成熟させる働きのあるホルモンとしてエリスロポエチンが分泌されます。しかし、腎機能が低下する事により、腎臓のからのエリスロポエチンが産生されなくなり、造血機能が低下します。その為、血液中の赤血球が減少をし、酸素の輸送能力が低下する事で貧血の症状が現れます。

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