BCA225は、主に乳がんの腫瘍マーカーとして用いられる。

BCA225|腫瘍マーカー(がん血液検査)

 BCA225検査は、乳がんではCA15-3とともに幅広く測定されている腫瘍マーカーですが、他臓器のがん(肺・胃・大腸・膵臓など)でも腫瘍マーカーとして用いられます。また、がん以外(肝疾患や喫煙)でも高値を示すことがあり、異常値の評価には注意が必要です。血液検査の正常範囲は5.0ng/ml以下(検査機関によっては2.5ng/ml以下)です。なお、乳頭分泌がある場合では、分泌物中のCEA測定が行われることもあります。

BCA225の基準値

血液検査項目 基準値(参考値)
血液検査名称 略称 数値 単位
BCA225 BCA225 160以下 U/mL

BCA225検査の目的

BCA225検査は、乳がんの血中腫瘍マーカー。乳がん術後のモニタリングや再発乳がんに対する治療効果判定に有用。その為、乳がん術後の再発や治療の経過観察に有用です。

BCA225で何を調べている

BCA225腫瘍マーカー検査は、Mesa-Tejadaら(1978)により乳がん細胞株培養上清中のウイルス様粒子画分を免疫原として作製されたモノクローナル抗体CU18およびCU46によって認識される抗原で、免疫組織化学的に乳がんに特異的とされている。BCA225は病期の進行に伴って陽性率の上昇を認め、さらに再発乳がんでは極めて高い陽性率を示す。こうした所見は進行癌や再発性乳がんにおいて癌細胞の崩壊や癌細胞自体の血中への流出頻度が増加することを反映したものと推定される。したがって、BCA225の臨床的意義は乳がんの早期発見よりも乳がん術後のモニタリングや再発乳がんに対する治療効果判定に求められる。

BCA225でわかる病気

BCA225検査結果が適正範囲より大きく乖離している場合には疾患の可能性がありますので、値が乖離した原因を診療機関で医師の診察を受けるようにしてください。

検査結果 考えられる原因と疾患の名称
基準値より高値 乳がん
基準値より低値
【備考】

BCA225は乳がん特異性の高い腫瘍マーカーで、乳がん術後のモニタリングや再発乳がんに対する治療効果判定に有用です。再発乳がんにおける感度はCA15-3と同等以上とされています。

【関連項目】
CA 15-3CEA(がん胎児性抗原)NCC-ST-439