カルシトニン(CT)の基準値
血液検査項目 | 基準値(参考値) | |||
血液検査名称 | 略称 | 数値 | 単位 | |
calcitonin | CT | 1.6~5.5 | μg/mg・Cr |
カルシトニン(CT)検査の目的
カルシトニン(CT) とは甲状腺から分泌されるペプチドで、血中カルシウム濃度を低下させる作用がある。甲状腺髄様癌にて高値を示します。
カルシトニン(CT)で何を調べている
カルシトニン(CT)は分子量3,600、アミノ酸32個から成るペプチドホルモンである。ヒトでは、主に甲状腺C細胞(傍濾胞細胞)より分泌され、副甲状腺ホルモンとともにカルシウムの調節にかかわり、血中カルシウムを低下させる働きがある。また、腎での無機リン排泄促進による血清リン低下、破骨細胞の骨吸収を抑制して骨カルシウム含有量を保持するなどの働きがある。正所性ホルモン産生腫瘍である甲状腺髄様癌で多量に分泌され、肺小細胞癌やカルチノイド症候群などの異所性カルシトニン産生腫瘍でも腫瘍からの産生がみられる。また、甲状腺髄様癌が疑われる患者で予想外の低値であった場合は、カルシウム負荷試験やガストリン負荷試験を行う。甲状腺髄様癌患者では正常者に比べ反応が過大である。加齢により低下する傾向があり、性差においては有意ではないが男性の方が高値を示す傾向がある。また、慢性腎不全では排泄不良等の原因で著しい高値を示すことが多い。
カルシトニン(CT)でわかる病気
カルシトニン(CT)腫瘍マーカー血液検査結果が適正範囲より大きく乖離している場合には疾患の可能性がありますので、値が乖離した原因を診療機関で医師の診察を受けるようにしてください。
検査結果 | 考えられる原因と疾患の名称 |
基準値より高値 | 甲状腺髄様癌、肺小細胞癌、カルチノイド症候群、褐色細胞腫、骨髄腫、慢性腎不全 など |
基準値より低値 | 甲状腺全摘症例などで低値を示すが、低値側での臨床的意義はほとんどない |
【備考】 食事により刺激を受けるため、早朝空腹時に採血するのが望ましい。 【関連項目】副甲状腺ホルモンintact(PTH-intact)、副甲状腺ホルモンC末端(PTH-C端)、高感度PTH(HS-PTH)、副甲状腺ホルモンwhole(whole PTH)、1α,25-(OH)2ビタミンD【ビタミン】、25-OHビタミンD【ビタミン】、カルシウム(Ca)、無機リン(P)、サイログロブリン(Tg)、オステオカルシン(BGP) 〈血清〉 |
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