チモール混濁試験(TTT)

チモール混濁試験(TTT)血液検査 正常値と病気

チモール混濁試験(TTT)は、肝臓の病気、特に肝臓の炎症慢性化をチェックするための検査です。慢性肝炎、肝萎縮、肝硬変などでチモール混濁試験が高くなるので肝機能検査で頻繁に使われる検査です。チモール混濁試験は、血清にチモール試薬を加え混濁度の高いものを異常となります。異常の場合には、高血圧脂質異常症急性肝炎慢性肝炎、中毒性肝炎、脂肪肝肝硬変A型肝炎などの疾患を疑います。チモール混濁試験(TTT)の測定結果はクンケル単位で表現し,正常値は空腹時血清で0~5クンケル単位となっています。チモール混濁試験(TTT)の上昇値が4.1~6.0Uと異常値でもそこまで高くない場合はGOTGPTγ-GTP硫酸亜鉛混濁テストといった他の肝機能に関する数値もチェックします。チモール混濁試験(TTT)の上昇値が6.1U以上といった高い値がみられる場合は、肝臓疾患の可能性が高いです。A型ウイルス性肝炎には敏感に反応して高くなるが肝臓癌や閉塞性黄疸では常に正常である。慢性肝炎はGOTやGPTなどでも反応する肝臓疾患であり、A型肝炎はカキなどから感染する肝炎で、1~2カ月で自然治癒することが多いです。肝疾患以外では,リウマチ様関節炎,カラアザールや多発性骨髄腫などで高くなる性質もあります。血液中のγ-グロブリンというタンパク質を増加すると、γ-グロブリンが試薬に反応して濁ったり、タンパク質が沈澱したりします。γ-グロブリンは肝機能が衰えなくても増加するケースが多々見られます。例えば、前日まで脂肪分が多い食事を食べ続けていると、肝臓が衰えなくても、血液中に脂肪分が増えてしまい、試薬に反応します。逆に考えると、健康診断の1カ月前から食生活を正すことで、チモール混濁テストだけではなく、GOT、GPT、γ-GTPでも数値は改善が期待できます。また、高齢者や妊娠中でもチモール混濁テストが高くなりやすいです。


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チモール混濁試験(TTT)の基準値

生化学血液検査項目 基準値(参考値)
生化学血液検査名称 略称 数値 単位
チモール混濁試験 TTT 0.0~4.0 U
 

チモール混濁試験(TTT)検査目的

チモール混濁試験(TTT)は、硫酸亜鉛混濁試験(ZTT)と同様に血液中のたんぱく質の状態をチェックする検査で主に肝臓の病気を判断する検査です。チモール混濁テストは加齢、結核などの病気、炎症性疾患で増えるγ-グロブリンを計測するため、肝臓に特化している検査項目ではなく、肝臓の状態を計る指標の1つとして存在します。血液中のγ-グロブリンというタンパク質は肝機能が病的に衰えたり、感染症にかかると血液中のγーグロブリンの量が変化する為、血清に蛋白変性試薬を加え比色計で測定して混濁度の高いものを異常します。健康診断でチモール混濁テストを計る場合、アルカリホスファターゼなどと同様に血液検査で採取した血液を測定します。チモール混濁テストの基準値は0.0~4.0Uです。チモール混濁テストの結果で疑える病気 結果 原因 基準値より高い 体調による影響 遺伝による影響 加齢による影響 高血圧 肥満症 脂質異常症 肝臓疾患(肝炎や肝硬変など) A型肝炎 膠原病 リウマチ 妊娠中 基準値内で低値 特に異常なし チモール混濁テストの健康診断結果で基準値を超えていた場合、高血圧、脂質異常症、急性肝炎、慢性肝炎、中毒性肝炎、脂肪肝、肝硬変、A型肝炎などを疑うことができます。 上昇値が4.1~6.0Uと異常値でもそこまで高くない場合はGOT、GPT、γ-GTP、硫酸亜鉛混濁テストといった他の肝機能に関する数値もチェックします。それらが上昇していない場合は体調による影響も考えられるために、念のために再検査をします。慢性肝炎はGOTやGPTなどでも反応する肝臓疾患であり、早めの治療が大切です。一方、A型肝炎はカキなどから感染する肝炎で、1~2カ月で自然治癒することが多いです。

 

チモール混濁試験(TTT)の検査結果からわかる病気

検査結果 考えられる原因と疾患の名称
基準値より高値 自己免疫性肝炎、 慢性肝炎、 肝癌、 肝硬変、 急性肝炎、 高脂血症、 多発性骨髄腫、 膠原病、 慢性感染症 急性肝炎,慢性肝炎,自己免疫性肝炎,肝硬変,肝癌,慢性感染症,多発性骨髄腫,膠原病,高脂血症など
基準値より低値 移転性肝癌
【備考】
γ-グロブリンは肝機能が衰えなくても増加するケースがあります。検査の直前まで脂肪分の多い食事を継続することで、検査値の増加が認められる事があります。

【関連項目】 
総ビリルビン直接型ビリルビン総たんぱくアルブミンコリンエステラーゼチモール混濁試験硫酸亜鉛混濁試験AST(GOT)
ALT(GPT)γ-GTPアルカリフォスファターゼロイシンアミノペプチターゼ乳酸脱水素酵素インドシアニン・グリーンアンモニア総コレステロールB型肝炎ウイルス表面蛋白抗原C型肝炎ウイルス核酸定性C型肝炎ウイルス核酸定量

肝疾患が疑われる場合は、AST、ALT、LDおよびそのアイソザイム、ALP、γ-GT、ビリルビン、総蛋白、A/G比、総コレステロール、血清蛋白分画など他項目の測定値を参照する。また,多発性骨髄腫が疑われる場合には、血清総蛋白、A/G比、血清蛋白分画、免疫グロブリン濃度などを参照し、必要に応じ免疫電気泳動、骨髄像さらには細胞表面マーカーによる検索などを行う。

チモール混濁試験(TTT)、硫酸亜鉛混濁試験(ZTT)の臨床的意義

チモール混濁試験(TTT)

チモール混濁試験(TTT) はA型やE型の急性肝炎で初期に顕著に上昇しします。また、肝炎回復期においても持続的に検査が陽性となるケースでは、疾患の遷延化の疑いがあります。その他にチモール混濁試験(TTT)が高値を示す疾患は、活動期の慢性肝炎、肝硬変、肝がん、自己免疫性肝炎、膠原病、多発性骨髄腫等です。尚、チモール混濁試験(TTT)のみが高値を示し硫酸亜鉛混濁試験(ZTT)が正常値の場合は脂質異常症が考えられます。

硫酸亜鉛混濁試験(ZTT)

硫酸亜鉛混濁テストは肝機能の状態を診断するテストです。血液から分離した血清の中にあるγ-グロブリンというタンパク質を凝固させ、濁り具合から肝臓のダメージを計ります。アルブミンとグロブリンはアルブミンで計りましたが、グロブリンはα1、α2、β、γの4種類があり、その中でもγ-グロブリンが肝臓疾患に関与しているため、硫酸亜鉛混濁テストではγ-グロブリンに特化して検査します。健康診断で硫酸亜鉛混濁テストを計る場合、チモール混濁テストなどと同様に血液検査から測定します。硫酸亜鉛混濁テストの基準値は2.5~12.0Uです。

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