黄体形成ホルモン(LH)及びFSHの測定により性腺機能の低下が下垂体性(続発性)か原発性かの判断が可能となります。

黄体形成ホルモン(LH)

 黄体形成ホルモン(LH)とは、脳下垂体前葉から分泌されるホルモン。排卵直前になると急激に大量分泌され、この現象をLHサージといい、排卵検査薬を使い尿や血液で濃度を測定できます。LHサージが起こると24~36時間後に排卵が起こります。医師によるタイミング法では、このLHサージと卵胞の大きさ、子宮内膜の厚さなどで排卵を予測するのです。なお不妊治療では排卵時にLHの代用として、「HCG」という注射を投与することがあります。黄体形成ホルモンは糖たんぱくホルモンで、たんぱく質部分は204個のアミノ酸から形成されています。黄体形成ホルモンと卵胞刺激ホルモンの2つ合わせたものを性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)と言います。


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黄体形成ホルモン(LH)の基準値

生化学血液検査項目 基準値(参考値)
生化学血液検査名称 略称 数値 単位
黄体形成ホルモン LH 成人男性 1.26-10.05
卵胞期 2.57-26.53
排卵期 18.06-90.23
黄体期 0.67-23.75
閉経期 1.09-92.45
mIU/ml

黄体形成ホルモン(LH)検査の目的

黄体形成ホルモン(LH)血液検査は、下垂体前葉より分泌されるゴナドトロピン。女性では年令と性周期で大きく変動。

黄体形成ホルモン(LH)検査は何を調べているのか

黄体形成ホルモン(LH)はFSHとともに下垂体より分泌されるゴナドトロピンである。卵巣や精巣などの性腺を刺激して性腺機能を維持する働きがあり、LH-RHによる刺激と性ステロイドホルモンによるフィードバックによりコントロールされている。また、下垂体自体は視床下部や性腺など他の内分泌臓器とネットワークを組んで機能しているため、LH測定はその把握にも役立つ。LH基礎分泌量は思春期前は低値であり、思春期後は徐々に増加し20歳代前半でピークを迎える。女性では性周期により値が大きく変化するほか、閉経後は卵巣などの標的臓器の機能低下にともない、40歳半ばより急速に上昇する。各種病態の把握にはLH-RHテストなどの負荷試験が必要である。

黄体形成ホルモン(LH)の検査結果からわかる病気

検査結果 考えられる原因と疾患の名称
基準値より高値 性腺機能低下・不全症(卵巣、または精巣機能低下症、[Turner症候群、Klinefelter症候群、睾丸女性化症候群など])
基準値より低値 下垂体機能低下・不全症(下垂体機能低下症、視床下部機能低下症、神経性食欲異常症、Sheehan症候群、Simmonds症候群)
【備考】

黄体形成ホルモン(LH)及び卵包刺激ホルモン(FSH)の測定により性腺機能の低下が下垂体性(続発性)か原発性かの判断が可能となります。

【関連項目】 
副腎皮質刺激ホルモンコルチゾールレニン活性アルドステロン甲状腺刺激ホルモン甲状腺ホルモンFT3甲状腺ホルモンFT4副甲状腺ホルモン黄体形成ホルモン卵包刺激ホルモンインスリン
 

その他のホルモン検査一覧

ホルモン血液検査項目 備  考
副腎皮質刺激ホルモン 高値:コルチゾールが高値を示す場合:下垂体性のクッシング症候群 コルチゾールが低値:アジソン病が疑われます。
低値:コルチゾールを示す場合:副腎腫瘍によるクッシング症候群。下垂体の機能低下や、副腎皮質ホルモン薬の大量服用においても低値をしめします。
コルチゾール ストレスに関与し、過度なストレスを受けると分泌量が増加します。その反応はとても敏感であるため、ストレスホルモンとも呼ばれています。
レニン活性 PRAは、その異常な亢進または抑制が二次性高血圧症の診断に有用です。高血圧以外の電解質代謝異常症の診断にも有用です。
アルドステロン 原発性アルドステロン症などの高血圧性疾患、、浮腫疾患などの鑑別診断における重要な検査です。
甲状腺刺激ホルモン 高値
甲状腺ホルモンが低値または正常の場合は、原発性甲状腺機能低下症を、甲状腺ホルモンが高値の場合はTSH産生腫瘍や甲状腺ホルモン不応症を疑う。
低値
甲状腺ホルモンが低値の場合は二次性・三次性甲状腺機能低下症、高値の場合はバセドウ病などの甲状腺機能亢進症を疑う。
甲状腺ホルモン
FT3
FT4
甲状腺機能亢進症の治療による寛解例では、一般にFT3はFT4に遅れて正常化するといわれている。一方病態増悪時には逆になるためこれらの測定は病状把握に有用とされています。
高値の場合は、甲状腺機能亢進症か亢進を伴わない甲状腺中毒症を鑑別するためにヨード摂取率を検査が必要となります。TBG異常もチェックする必要があり、T4、あるいはT3、TBGも測定するのが望ましいとされています。
副甲状腺ホルモン カルシウムおよびリン酸代謝に関与する各臓器の機能を検査する上で重要な指標です。
黄体形成ホルモン 高値
性腺機能低下・不全症(卵巣、または精巣機能低下症、[Turner症候群、Klinefelter症候群、睾丸女性化症候群など])
低値
下垂体機能低下・不全症(下垂体機能低下症、視床下部機能低下症、神経性食欲異常症、Sheehan症候群、Simmonds症候群)
卵包刺激ホルモン 高値
卵巣、または精巣機能低下症(Turner症候群、Klinefelter症候群、睾丸女性化症候群など)
低値
下垂体機能低下症、視床下部機能低下症、神経性食欲異常症、Sheehan症候群、Simmonds症候群
インスリン インスリンは、糖代謝ならびにアミノ酸、脂質代謝などに関与する膵由来のホルモン。糖尿病の診断・病態把握、膵機能の診断に有用です。 

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