糖尿病性神経障害の症状
血糖の高い状態が続いていると、まず手や足先の神経から障害がおこります。
症状としては、
- 手足のしびれや痛み
- 足先の異常な冷え
- 足底部が皮をかぶった感じ
- 砂利の上を歩いているような感じ
といったものがあります。
これらの症状は比較的軽いため放置したり、市販薬で治療する患者さんもいますが、この段階で適切な治療を受けないと症状はどんどん悪化すると、
- 全身の筋肉が萎縮
- 顔面神経麻痺
- 便秘や排尿障害
- 立ちくらみ
- インポテンツ
といった症状がおこってきます。
さらに進行すると、症状はますます重くなり
- 手足のしびれや痛みのために夜眠れない
- 火傷や靴ずれに気がつかず放置していたために細菌感染をおこし、その部分の組織が一部死んでしまう状態の壊疽(えそ)にまで発展することもあります。
ひどくなれば足を切断することにもなります。こういった状態にならないために、症状が軽いうちから治療をはじめることが必要です。
糖尿病性神経障害の治療
糖尿病性神経障害に伴う痛みやしびれに対する治療には、- 末梢性神経障害性疼痛治療薬
- 抗うつ薬
- 抗てんかん薬
- ビタミン剤
- 血流改善薬
- 不整脈薬
などの薬剤を、症状に応じて適宜併用するなどの薬物療法による対症療法を行います。
また歩行などの運動療法(理学療法)、マッサージ、就寝前の入浴なども症状を和らげる効果があるとされています。
※ただし、抗うつ薬、抗てんかん薬は保険適応が認められていません。