バンコマイシンの基準値
生化学血液検査項目 | 基準値(参考値) | |||
生化学血液検査名称 | 略称 | 数値 | 単位 | |
vancomycin | Peak 30~40 Trough 5~10 |
μg/ml |
バンコマイシン検査の目的
バイコマイシンは、MRSAに有効なグリコペプチド系抗生物質。腎機能障害患者で排泄率が低下するため血中濃度測定が有用。
バンコマイシン血液検査 薬剤の作用
バイコマイシンは、細菌の細胞壁合成阻害により効果を発揮し、細菌の細胞膜透過性とRNA合成を変化させる殺菌的な抗菌剤である。メチシリン・セフェム耐性黄色ブドウ球菌に優れた抗菌力をもち、グラム陰性菌にはほとんど抗菌力を示さない。経口投与ではほとんど吸収されず、高い消化管濃度が得られる。健常成人に1回0.5または1g点滴静注後の累積尿中排泄率は投与後24時間までに85%、72時間までに90%以上であるが、腎機能障害患者において排泄率の低下がみられるので、血中濃度をみながら投与量並びに投与間隔の適切な調節が必要である。
バンコマイシン血液検査 薬剤の副作用
バイコマイシンの副作用は、下痢、嘔吐、食欲不振、口内炎、ショック、過敏症、消化器異常、肝機能障害、腎機能障害 など
バンコマイシン血液検査 禁忌
バイコマイシンの禁忌は、バンコマイシン、または本剤の成分によるショックの既往歴のある患者には投与しない。
その他の血球検査項目
血清血液検査項目 | 備 考 | |
メトトレキサート | メトトレキサート血液検査は、白血病、絨毛性疾患の治療に使われる葉酸代謝拮抗剤。著明な骨髄抑制と腎毒性があり血中濃度測定が重要。 | |
ジゴキシン | ジゴキシン血液検査は、代表的なジギタリス性強心配糖体。とくに腎機能が低下した患者で至適投与量を知るために血中濃度を測定。 | |
シクロスポリン | シクロスポリンは、免疫抑制剤。臓器移植や自己免疫疾患に用いられる。経口投与時の血中濃度推移には個人差が大きいため、濃度測定を行う。 | |
タクロリムス | タクロリムスは、FK506とも呼ばれる免疫抑制剤。シクロスポリンより選択的にT細胞の活性化を抑える。主に肝・腎・骨髄の移植時で拒絶反応の抑制に有効。 | |
バンコマイシン | バイコマイシンは、MRSAに有効なグリコペプチド系抗生物質。腎機能障害患者で排泄率が低下するため血中濃度測定が有用。 | |
アミカシン | アミカシンの血液検査は、ゲンタマイシン耐性緑膿菌等に効く抗生剤。血中濃度測定で腎毒性、聴神経障害を予防。 | |
トブラマイシン | トプラマイシンは、緑膿菌、変形菌などに有効なアミノグリコシド系抗生物質。腎障害をきたすおそれがあり、血中濃度測定は有用。 | |
アルベカシン | アルベカシンは、メチシリン・セフェム耐性の黄色ブドウ球菌に有効なアミノグルコシド系抗生物質。腎機能低下者での副作用発現に注意。 |