ジゴキシンの基準値
生化学血液検査項目 | 基準値(参考値) | |||
生化学血液検査名称 | 略称 | 数値 | 単位 | |
digoxin | 0.8~2.0 | ng/ml |
ジゴキシン検査の目的
ジゴキシン血液検査は、代表的なジギタリス性強心配糖体。とくに腎機能が低下した患者で至適投与量を知るために血中濃度を測定。
ジゴキシン血液検査 薬剤の作用
ジギタリス製剤の主な作用は、心筋収縮力増強作用、迷走神経興奮作用、神経伝導系抑制作用(主として房室結節)、下位自動能亢進作用、中枢神経系に対する作用などである。ジゴキシンは消化管から60~85%位吸収され、体内ではほとんど代謝をうけず大部分が腎より排泄され、半減期は約36時間である。排泄が腎依存性のため腎機能低下者の維持量はクレアチニンクリアランスによって決定されるが、簡便には通常投与量に血清クレアチニンの逆数を乗じた量を投与する方法が用いられる。
ジゴキシン血液検査 薬剤の副作用
ジゴキシンの副作用としては、高度の徐脈、二段脈、多源性心室性期外収縮、発作性心房性頻拍、重篤な房室ブロック、心室性頻拍症、心室細動 など
ジゴキシン血液検査 禁忌
房室・洞房ブロックのある患者、ジギタリス中毒の患者、閉塞性心筋疾患のある患者、ジスルフィラムを投与中の患者には投与しない。
その他の血球検査項目
血清血液検査項目 | 備 考 | |
メトトレキサート | メトトレキサート血液検査は、白血病、絨毛性疾患の治療に使われる葉酸代謝拮抗剤。著明な骨髄抑制と腎毒性があり血中濃度測定が重要。 | |
ジゴキシン | ジゴキシン血液検査は、代表的なジギタリス性強心配糖体。とくに腎機能が低下した患者で至適投与量を知るために血中濃度を測定。 | |
シクロスポリン | シクロスポリンは、免疫抑制剤。臓器移植や自己免疫疾患に用いられる。経口投与時の血中濃度推移には個人差が大きいため、濃度測定を行う。 | |
タクロリムス | タクロリムスは、FK506とも呼ばれる免疫抑制剤。シクロスポリンより選択的にT細胞の活性化を抑える。主に肝・腎・骨髄の移植時で拒絶反応の抑制に有効。 | |
バンコマイシン | バイコマイシンは、MRSAに有効なグリコペプチド系抗生物質。腎機能障害患者で排泄率が低下するため血中濃度測定が有用。 | |
アミカシン | アミカシンの血液検査は、ゲンタマイシン耐性緑膿菌等に効く抗生剤。血中濃度測定で腎毒性、聴神経障害を予防。 | |
トブラマイシン | トプラマイシンは、緑膿菌、変形菌などに有効なアミノグリコシド系抗生物質。腎障害をきたすおそれがあり、血中濃度測定は有用。 | |
アルベカシン | アルベカシンは、メチシリン・セフェム耐性の黄色ブドウ球菌に有効なアミノグルコシド系抗生物質。腎機能低下者での副作用発現に注意。 |