血漿とは、血液中の有形成分(赤血球、白血球、血小板)を除いた液体成分をいいます。

血漿の成分と働き

血液中の有形成分(赤血球白血球血小板)を除いた液体成分をいいます。液体は透明で淡黄色で中性を示します。血漿成分を分離する場合、血液に凝固防止剤を加えたうえで遠心分離機にかけるか、0度以下の低温下に放置することで分離することができます。その際、血漿成分は上に、有形成分が下に分かれます。
血漿の成分は、水分のほか、たんぱく質、無機塩類、糖質、脂質、窒素化合物などからなりますが、その他に代謝で生じた老廃物やホルモン・抗体なども含んでいます。血漿には細胞の浸透圧や水素イオンを一定に保つ働きがあります。

血漿の概要

ヒトの血漿量は、全体液量から、細胞内液量と間質液量を合計したものを差し引く事で求める事が可能です。また、エバンスブルー色素を用いることで色素濃度を測定することができ、放射性ヨウ素標識血清アルブミンを用いることで血漿量を求めることもできます。
また、血漿の成分は、水分のほか、たんぱく質、無機塩類、糖質、脂質、窒素化合物などからなりますが、その他に代謝で生じた老廃物やホルモン・抗体なども含んでいます。血漿には細胞の浸透圧や水素イオンを一定に保つ働きがあります。

血漿等における無機塩類の濃度

イオン  血漿等細胞外濃度
(mMol/L)
細胞内濃度(mMol/L)
ナトリウム(Na+) 145 12
カリウム(K+) 4 140
マグネシウム(Mg2+) 1.5 0.8
カルシウム(Ca2+) 1.8 <0.0002
塩素(Cl-) 116 4
リン酸(HPO4 2-) 1 35

血漿の働き

  • 血液細胞・養分・ホルモン・老廃物の運搬
  • 体内恒常性の維持
  • 血液凝固
  • 免疫機能
  • 血管外に組織液(栄養分)を供給
    血管外へ染みだした血漿成分は、一部が毛細血管を介して血管へ、その他の多くは毛細リンパ管へ入り、リンパ漿となります。

*リンパ漿:リンパ液の液体成分で、リンパ球以外の部分をいいます。

血漿の成分

タンパク質

http://blood.e840.net/b010801.html

電解質

脂質

ガス

  • 二酸化炭素
  • 酸素
  • 窒素

窒素酸化物

血漿のまとめ

  • 血液の液体成分で[凝固因子]や[フィブリノーゲン]を含むものです。
  • 90%以上が水。8~9%が血漿タンパク質、そのほかに、[糖][脂質]または[老廃物]からなる。種々の電解質が溶けています。
  • 血液検査のとき、血漿は、血液に抗凝固剤を加え、遠心分離して細胞成分を除いて得られます。
  • 測定時間が短時間ですみ、生体内の状態をより反映するが、抗凝固剤の影響があります。

血漿成分献血について

献血のうち成分献血には「血漿成分献血」が存在する。
血漿には血液凝固因子が含まれており、血漿輸血はこの因子を補うことを目的に行なわれている。
基本的には、出血傾向にありかつ不足する凝固因子が不明な場合、または必要となる凝固因子が判明していてもそれ単体が入手できない場合などに実施される。肝不全や重度の感染症などで凝固因子が不足し出血を起こす場合にも実施される。
献血後、血球と分離して直ちに凍結保存したものを「新鮮凍結血漿」といい、これは一年間保存することができる。

献血についての詳しい内容は、献血についてをごらんください。

血清検査について

血液を試験管に入れ放置すると、凝固して沈殿物(血餅)と液体(血清)に分かれる。血餅は細胞成分(赤血球、白血球、血小板)と線維素からなる。これをさらに遠心分離すると、血清と血餅を完全に分離できる。血液から細胞成分を除いたものを血漿といい、血清と同一視されがちであるが、同じものではない。血漿から線維素原と凝固因子を(凝固によって)除いたものが血清である。

血清検査項目 検査結果基準範囲

血液検査項目をクリックすると詳しい血液検査内容を見ることができます。
血清血液検査項目 備  考
梅毒(脂質抗原使用) 性行為感染症(STD)として広く知られる梅毒の検査。生物学的偽陽性や治癒後の陽性持続が存在する。
梅毒(トレポネーマ抗原使用) 性行為感染症(STD)として広く知られる梅毒の検査。生物学的偽陽性や治癒後の陽性持続が存在する。
B型肝炎ウイルス表面蛋白抗原 陽性を示す事は、今この現在ウイルスに感染している事を示しています。
C型肝炎ウイルス核酸定量 HCVに感染しているか否かを調べる検査として重要な役割を持っています。
ヒト免疫不全ウイルス 抗体および抗原を同時に検出するHIV感染のスクリーニング検査
成人T細胞白血病ウイルス 成人T細胞白血病の原因ウイルスに対する抗体を検出。感染のスクリーニングと確認のための検査。
リウマチ因子 ラテックス凝集反応により、リウマチ因子を検出するスクリーニング検査。陽性でもリウマチの確定診断とはならない。
抗サイログロブリン価 橋本病、バセドウ病の診断に有用な自己抗体。TPO抗体と同時に測定すると陽性率がアップ。
抗マイクロゾーム価 甲状腺疾患の経過と予後の判定に有用。
寒冷凝集素価 マイコプラズマ肺炎でも多クローン性のIgM増加を反映し上昇する。
抗核抗体 核内に含まれる抗原物質に対する抗体群を検出する検査。抗核抗体群のいずれかの存在を知るスクリーニングとして用いられる。
免疫グロブリンE アトピー性アレルギー患者において有意に高値を示すので、気管支喘息、皮膚炎、鼻炎などの場合、アトピー要素の有無を調べるのに有用とされています。
ハブトグロビン 炎症性疾患を検査します
β-Dグルカゴン グルカゴン産生腫瘍(グルカゴノーマ)、糖尿病、急性および慢性膵炎、肝硬変、腎不全、飢餓などを調べる検査になります。
カンジダ抗原 カンジダ抗原検査は、深在性真菌感染症の代表的起炎菌であるカンジダの抗原を検出する検査。